布団から出られない

好きなものがとことん好き。考えたことや読書記録を書く予定。

まだ本気出してないだけ

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世の中にはいろいろな生業がある。その中から知っている範囲で興味のあるものを選択し、成績と相談して進学し、知識や技術を身につけて仕事にする。多くの人がそうしているし、私もそうしてきた。途中で業種ごと転職する人もいるだろうが、それでもやったことのない仕事は無数にある。時折、私は「もしかして自分にはフォークリフトの運転がものすごく上手いとか、隠れた才能があるのではないか」という夢想に耽る。なぜフォークリフトなのかは謎だが、自ら挑戦しなさそうな分野から選ばれたようだ。要するに「私には眠っている才能があり、まだ開花してないだけ」ということだ。明らかな現実逃避。

職業適性テスト的なものが進化して、あらゆる技術が点数化され、適性のある職業が自動的にはじきだされたとしたら、それを選ぶだろうか。例えば私に何かのスポーツの才能が抜群にあり、オリンピック強化選手候補になったとしても、私はスポーツ選手にはなれない。ビビリ属性が強すぎて人前で競技なんてできないし、ストイックな練習にも耐えられない。ならばメンタリティも得点化して考慮してはどうか。しかし「布団から出たくない」と思っていることを正直に答えた場合、適正な職業などあるのだろうか。仕事だから毎日出勤しているが、家から出ない仕事になったら本当に誰にも会わない生活になり、人里離れて山ごもりしているおじさんのようになる自信がある。向いていようがなかろうが、職があってお給料がもらえて、本意でなくとも外出して人に会う機会が得られるというのは有り難いことなのかもしれない。就職は「布団から出たくない属性」の人の更生プログラムも兼ねているのか。適度なストレスは人を成長させると聞く。どこかで密やかに私の属性は数値化され、「この職なら多少文句を言いつつもそこそこ続くだろう」と巧妙に遠隔操作されたのかもしれない。随分手間がかかっている。ならばしばらく続けてみよう、と思いながら、私は月曜日を迎える。