布団から出られない

好きなものがとことん好き。考えたことや読書記録を書く予定。

宇宙初オンエア体験

 

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BUMP OF CHICKENのニューアルバム『Butterflies』アルバム曲の宇宙初オンエアを聴いた。聴いたというか立ち会った。「聴く」ということを超えた体験だった。

ラジオから離れて数十年。がっつり聴いていたのは中高生の頃だ。Radikoで番組を選曲し、現役中高生に混ざって待つ。なんだこのわくわく感。家のことを取り急ぎ済ませて、明日のことをちらっとは考えながら、生活のエアポケットとなる待機時間。風呂に入るタイミングを考えるが、リスクを考えると全部後回しだ。普段はないエアポケットを中心に生活の諸々が端っこに追いやられる逆転現象が、ちょっとした非日常感。満を持してメンバーが登場し、いよいよ宇宙初オンエアの瞬間。電波に乗って曲が流れるのを待つ。こんなに「今」を意識することは、日常にはない。

目を閉じて聴いた。うおおお。曲が終わるとリスナーに電話が繋がり、彼女は感想を伝える。私が「うおおお」としか言えないことをちゃんと言葉にしている。藤原君が泣きそうになっていて私も泣きそうになる。少し泣く。ちゃんと届いてよかったと、出会いの場面に立ち会った観客として。ある意味これもライブなのかも。

BUMPの「伝えたい」「届けたい」「側にいたい」という思いはずっと変わらないけれど、最近は、より思いの濃度が高いというか切実さを増しているような気がする。いつか届けようとしても届かなくなる、その日がくることを知っているかのような、願いと叫び。まともに対峙すると身体にくる。なんていうか、苦しいのだ。でも、この苦しさが嫌いじゃない。生きてるって感じだ。そして何万人のうちの1人としてでも、「届いてるよ」と伝えに行かなくてはと思うのだ。そんなこんなで、チケットを全力で獲得することから。