布団から出られない

好きなものがとことん好き。考えたことや読書記録を書く予定。

おみくじあれこれ

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運気が節分の後に変わると聞いて、節分以降に近くの神社でおみくじを引くことにしている。2月の神社は空いていて、冬のしんとした空気と、もうすぐ春という柔らかな陽射しが相まって心地いい。正しい参拝作法を確認して心の中で名前と住所を唱えるのも忘れずに。神様は多忙で、顔だけでどこの誰かを判別できるほど暇ではないのだ。しかし次々と口頭で述べられる名前と住所を暗記するのも大変だ。きっと速記係が控えているのだろう。私も速記には多少自信があるので、転生したあかつきには立候補したい。そのことも念のため、お伝えしておく。

おみくじの良さは内容に意訳できる余地があることだと思う。悪い運勢でも「上がる一方」という解釈ができる。個人的には項目ごとの文言がツボで、「失物:物の間にあり」など超具体的なものから「待人:道に妨げあり来ず」「縁談:腹立ちて自ら破る恐あり人に任せよ」などの物語仕立てのものまで楽しめる。ちなみに待人は人であるとは限らず「良い知らせ」などの解釈もできるという。近隣の人見知り猫がなかなかうちの前に来ないのも、道に妨げがあるからかもしれない。

ここまで書いて、今年のおみくじを引きに行った。大吉だった。恐い。逆に恐い。運を使いきってしまったのではないか。内容は「ちゃんと収穫できるから仕事に励むように」というようなものだった。結果は出るけどその分働きなさいよと人参ぶら下げられたような。せっかく大吉を引いたのに喜べない天邪鬼な心。末吉くらいの方が、つつましく幸せな気持ちになれる気がする。ともあれ先週はスカートを壊したりコーヒーカップを割ったりと散々だったので、運気が好転すると思いたい。と思った矢先に、出汁の入った鍋を間違って洗ってしまった。わかっている。これは運とは関係ない私のポンコツさであることを。こんな調子でせっかくの運を正しく使えるのかが、目下の課題である。